私は大学を卒業後外資に就職し、5年ほどで現在の外資に転職したので、日本系の会社に勤めたことがありません。そのため外資と内資を比較することはできませんが、外資で働くってどんな感じなのかをお話しすることは可能です。
外資もいろいろ
私が最初に勤めた会社は、アメリカのメーカー(製造業)50%、日本の商社50%の外資でした。外資製造業って、そのメーカー品の輸入を扱っていた商社のいち部署を中心に会社を設立する感じなので、その日本の商社の色が濃くなります。私の勤めていたところもそんな感じでした。会社に外国人は全然いませんでした。社長も日本人で、業務の中に英語がかかわることもほとんどなかったように思います。
現在勤めている会社は外資100%の製造業です。設立はやはり当社の輸入を扱っていた商社のいち部署が中心になったようですが、社長はずっと本国から派遣されてきています。社長以外にも本国からの派遣社員が数名いて、重要なポジションを占めています。社員は日本人がメインですし工場もありますから製造オペレーターもいます。ただ、社内は日本語と英語のバイリンガルを基本としていて、人事の私はオファーレター、契約書、就業規則もろもろ、英語でも準備しないといけません。
私は上記の2社しか経験していませんが、社外の研修で知り合った女性はリアルエステート関連の外資で働いていたらしく、ほぼ英語しか話せない帰国子女でした。私の会社ではほぼ英語しか話せない帰国子女なんて雇用できないので、それが雇用できる会社って、ほぼ日本人がいない環境かと思います。いやー、一日中英語で話さないといけないの、キツイわ。日常英語が一番難しいのよ・・・。
という感じで、本当に外資もいろいろなんです。どこの国の出資か、何%出資か、どの業界か、製造業か商社か・・・。それらによって全然違うので、一概にどうとは言えない。
ただ、下記のようなことは言えるかもしれないなあ・・・と思います。
- 本国の出資比率があがるほど外資っぽい。というか、50%-50%はほぼ日系。
- アメリカ系は「いわゆる外資」っぽい。欧州系は少し日系に近い。
- 製造業は日本の製造業との合弁から始まっている可能性が高いので、めっちゃ古い日本の製造業の体質が残っていたりする。
- 商社も日本との合弁から始まっていることは多いが、本国との情報のやり取りが多いので外資っぽい。
- 商社でも製造業でもなく、情報やサービスを扱っているところは、とても外資っぽい。
こういうわけなので、外資に入ったぞ!と思っていても50%-50%だと思いのほか日本の会社です。業界によっては日本で勉強しているだけでは太刀打ちできない英語力を要求されるところもあるし、まったく英語力なんて不要ってところもあります。こういう部分は転職活動前に十分に調べるほうがいいですね。

英語だけではダメ、英語がだめでもダメ
もし、あなたが興味のある会社が英語を必要としていたら、勉強するしかありません。帰国子女レベルの英語を求めている会社もありますし、入社の時は大卒レベルでいいよ、というところもあります。
私は海外で教育を受けたことがありません。語学学科でもなかったので、英語を真面目に勉強し始めたのは今の会社に入ってからです。つまり、今の会社は若手の入社時には英語力は求めていなかったことになりますね。私は中途で入社しましたが、前職と同じ業務で採用されました。つまり経験を買われたことになります。
採用する側としての意見としては、当社で中途採用をするときには、要件で最初に挙げられるのはやはり経験です。正直、英語はやる気さえあればあとから勉強できますが、業界での経験、その職種での経験は人材開発何年分かの蓄積です。当社にとってはここが一番大切なんです。
とはいえ、英語も大切です。本社の責任者とビデオ面接をセッティングすることがあるのですが、事前に候補者に「英語面接は大丈夫ですか?」と確認します。たまーに、「英語で話したことはないけれど、できると思います」っていう人がいるんです。
これ、絶対失敗します。
大学まで好成績だったから話せると思うっていう人がいるんですけど、英語の成績と会話できるか否かは別物です。卓球の選手が即サッカーの試合にでれるか?くらい別モノ。(実際にはアスリートにはなんでもできる人はいますけどね)英語ができなければできないって言ってくれよって思います。別にできなければそれでもいいって案件もあるんだから。
外資でよかったなと思うところ
正直、日系を経験していないので外資だからよかったのかどうかはわかりません。それに日系でもいろいろあるように外資でもいろいろある。本国のカルチャーも色濃く反映されますし。
ただ、グローバルでは大企業、日本では中堅・中小企業ってことになるとですね、面白いですよ。
グローバルでは大企業なので、大企業なりのリソースが使えたりします。全部英語だけどグローバルなトレーニング制度とか、グローバルなキャリア制度とか。業務の面でも中小企業だと使えないシステムが使えたりする。人事だとそれはITシステムだったり人事制度だったりしますね。
ポジションにもよるけど海外出張もあります。当社だと大きな制度変更やITツールの導入の際に、本国やシンガポール、中国などで研修があり、グローバルな友達ができます。友達ができるとその後もいろいろな情報が早かったり助けたり助けてもらったりが増えて楽しいです。
でも、日本では中堅・中小企業なので、フラットです。いちスタッフでも外国人社長と一対一で話したり、説得して勝ったり敗れたりします。仕事も幅広く経験できます。Job descriptionはありますが、なんせ人が足りないですからより大きな責任も経験しないといけないし、より小さな仕事だってできなくちゃいけない。仕事に対しては割とフレキシブルな感覚が出来上がっていきます。
福利厚生については日系の大手にかなわないとは思っていますが、たとえば有給休暇の取得が簡単など、運用面では働き手にとっていい環境だと思います。たぶん外資のほとんどがフレックスタイム制が就業規則に載っているでしょうし、おそらく実際に活用されているでしょう。制度についてはあるかどうかだけでなく、本当に活用されているかどうかは大切ですね。
外資に入るには転職エージェント
当社を含め外資で新入社員を採用しているところは少ないです。また、そんなところでも中途採用を通年行っているところは多く、ほぼ100%転職エージェントを使っています。
あなたがスタッフ職の場合、普通に働いていて、いきなり転職エージェントからスカウトが来ることはほぼありません。スカウトされるにはどこかに登録する必要があります。コマーシャルで出ているような大手のエージェントに登録するとか、あるいはLinkedInに登録するとか。
LinkedInは、実は結構な転職エージェントがチェックしているので、転職する気が無くても登録しておけばいいかもしれません。転職する気が無くてもエージェントと仲良くなっておいて自分を理解してもらい、とてもいい案件のときに声をかけてもらう、というのはアリですよね。
あなたが管理職の場合、そこそこ業界で知られてくるのでどこからか情報が伝わり、スカウトが来ることがあります。これは本当にハイクラスのスカウトの場合ですが、エージェントはある人を転職に導けなくても「あなたに転職の意志がないことはわかりました。かわりに、あなたが推薦できる人を業界で知りませんか?」などと言って、業界の候補者を根こそぎ名簿にしてくるんです。ま、それが仕事ですからね。
なので、もし外資に入りたいと思ったら
- 転職エージェントに登録する
- LinkedInに登録する
- 業界で活躍する
ってところでしょうか。
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