定年が近づくにつれて、「年金だけで本当にやっていけるの?」って不安になりますよね。
実際、65歳以上二人以上世帯の平均支出は月約26万円なのに対し、平均的な年金受給額は夫婦で月20万円程度。
月6万円もの差があるんです。

ねんきん定期便を見たけど、びっくりするほど額が少ないんだよ。貯金はすこしあるけれど、この先どうしたらいいのか…
わたしは外資系製造業で人事マネジャーを務め、キャリアコンサルタント・AFP資格を活かして定年前・ミドルシニア向けキャリア研修を開催しているので、ときどきこんな相談が寄せられます。
でも安心してください。
60代のうち3人に2人は働いている今の時代、選択肢はたくさんあるんです。
今回は「年金の現実を知る」「サラリーマンだからできる働き方の選び直し」「存在意義を見つける仕事選び」「専門知識で支える安心設計」まで、具体的なデータと私の研修経験をもとにお話しします。この記事を読むことで、漠然とした老後の不安が「私にもできる」という希望に変わり、自分らしい人生の再設計ができるようになります。
大切なのは、お金だけでなく「自分の役割」も含めて人生を再設計すること。一緒に不安を希望に変えていきましょう。
お金の現実を知る
「年金って結局いくらもらえるんだろう?」
まずは、現実をしっかり把握しましょう。
年金の平均受給額
厚生年金(国民年金含む)の平均額は男性16万6,606円、女性10万7,200円と、男女で約6万円もの差があります。そして国民年金の平均額は5万7,584円です。
「えっ、こんなに少ないの?」と驚かれる方も多いでしょう。
実際、私の研修参加者の中には「もっともらえると思っていた」と顔が青くなる方もいらっしゃいます。

年金額に不安を感じる方は、まず「ねんきんネット」で自分の正確な見込み額を確認することをおすすめします。曖昧な不安より、具体的な数字を知ることが第一歩です。
実際の生活費との差
一方で、65歳以上の無職夫婦世帯の消費支出の平均額は、月々約25万6000円となっています。
仮に夫婦で年金を合わせて月20万円受給できたとしても、毎月約5万6千円の赤字になる計算です。
「やっぱり足りないじゃない!」そうなんです。でも、ここで慌てる必要はありません。
この”穴”は必ず埋められます。
経済的な”穴”を埋める3つの方法
この月5〜6万円の不足を解消するには、大きく分けて3つのアプローチがあります:
- 収入を増やす(働く・投資運用)
- 支出を見直す(家計の最適化)
- その両方を組み合わせる
「でも60代から働くって、体力的にも精神的にも大変じゃない?」という心配の声もよく聞きます。
確かにフルタイムで働くのは現実的ではないかもしれません。
でも、現在60代のうち約3人に2人が何らかの形で働いているんです。
つまり、多くの人が「自分に合った働き方」を見つけているということです。

働くことへの不安を感じる方は、「フルタイムで働かなければならない」という思い込みを一度手放してみてください。週3日、1日4時間、在宅ワークなど、選択肢はたくさんあります。
貯蓄の現実も知っておこう
ちなみに、65歳以上・二人以上世帯の平均貯蓄額は2509万円というデータもあります。
「そんなにない!」と思われるかもしれませんが、これは平均値です。
実際には、貯蓄が多い世帯と少ない世帯の差が大きいのが現実です。
大切なのは、他の人と比較することではなく、自分の状況に合った対策を立てることです。

貯蓄額に不安を感じる方は、「老後資金2000万円問題」に惑わされないでください。働き方や生活スタイルによって必要な金額は大きく変わります。
年金だけでは確かに厳しいですが、それは多くの人が直面している共通の課題です。
だからこそ、解決方法もたくさん見つかっているんです。
次は、サラリーマンの働き方の選び直しについてお話ししますね。
定年前後のお金や仕事についてのご相談をお受けしています。
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